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Natalism

2009/09/25 21:13 Category:技術、ハード
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1982年のクリスマス直前。30億ドル市場といわれた北米のTVゲームから、突如として消費者が離れていった。世に言う「アタリ・ショック」である。
 小売業がゲームに対する怨嗟のような空気に包まれる中、その様子をつぶさに見ていた任天堂アメリカ法人社長(当時)の荒川寛は、任天堂社長(同)山内博
に手紙を認める。
『日本でも同じような玩具は売れる。アタリ・ショックは工夫次第で回避できる』
 日本ゲーム界の種がまかれた瞬間である。
 後に誕生したファミリーコンピューターと北米仕様のNESは、ソフトウェアの開発と販売を契約制にするなどの施策が奏効し、押しも押されぬ世界的ヒット商品となった。アメリカで生まれたTVゲームが日本で蘇り、世界を席巻したのである。

 時は移り2009年。アメリカで産み落とされたテクノロジーが、間を置かずして日本人クリエータの俎上に上ったようである。
 TGS2009の会場で行われたパネルディスカッションで、小島秀夫、稲船敬二、名越稔洋という、日本ゲーム界のクリーンナップトリオが揃い、MS社の泉水敬を司会に、Xbox360の虎の子「Project Natal」の感想と可能性を語り合った。
 最初にNatalに出会ったときの感想は「ファミコンが始まったときくらいの衝撃」(小島)と、最高の評価をしてくれたようだ。
 またゲームのみならず、日常生活への応用にも期待を膨らませ、ゲームがその実験になればと息巻いていた。
 他にも、音声認識や画像の取り込みなど、Natal独自の機能に大いに食指を動かされていたようだ。それらを総合して、ゲームがプレイヤーの感情を汲み取るような時代が来るのだろうか。
 Natalに対するクリエータの施策がいつ見られるのかは分からないが、期待値は高く見積もってよさそうである。

 しかし、ふと一抹の不安を覚えたのは、近年高騰の一途を辿る開発費に関してだ。
 言うまでも無く、ゲームの開発費はその高性能化に比例して上がり、今では一本当たり平均で3億とも4億ともいわれ、桁が一つ上を行くゲームも珍しくは無いという。
 当然企業としては採算を取らねばならず、自然と海外展開やマルチタイトル化を余儀なくされる。このときハードウェアによるインターフェイスの違い、ことNatalのような特徴的なデバイスは、移植の妨げになってしまいはしないだろうか。
(私はマルチタイトルを推すことも反対することもしない。その機種でしか楽しめないという独自性はハードにとって優位であるし、メーカーとしては一人でも多くの人に楽しんでもらうため、マルチ化は有効な手段であるからだ)
 つまり、Natalの特性を引き出したタイトルが、資本力のあるごく限られたメーカーからしか出てこないのではないか、と邪推してしまったのだ。
 E3での発表では、Natal過去のタイトルにも対応するとしており、基本概念はパッドコントロールと大差は無いと考えてよいのだろう。だからといってパッドでも遊べるゲームばかり出していては、Natalの存在意義が薄れるばかり。
 Natalでしか実現できないようなゲームの登場を待ちわびると同時に、それは商業的に成功するゲームなのだろうかと、ユーザーらしからぬ不安を持たずにはいられなかった。

 文人を気取るつもりは無いが「選ばれてあることの恍惚と不安」を、Natalの陰に垣間見てしまうのは、私だけだろうか。Natalがクリスマス商戦の目玉になるようなことになれば、そんな不安も無用になるだろう。

 クリエータ諸兄。サンタにNatalの傑作ゲームの誕生をお願いしてもよいだろうか?
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