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追悼・青野武

2012/04/11 00:40 Category:日記、雑記
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時二十代の駆け出し役者であった青野武に、アメリカのTV西部劇『ブロンコ』の主役の吹き替えという大仕事が舞い込んだ。
 有頂天になり、タイトな現場にもめげずに吹き替えをこなす青野青年。だがオンエアを見た友人に、思わぬ事を言われた。
「お前訛ひどいよ、駄目だよあれじゃ」
 北海道出身の青野にとって、生来慣れ親しんだ故郷の言葉は、容易に拭えないものであった。
 悩んだ末、ディレクターにその事を打ち明けると、ディレクターはまた思わぬ事を言った。
「青ちゃん気にするな。西部劇ってのはね、アメリカの東北なんだよ、向こうの役者だって訛がひどいよ、土の臭いが出ていればいいの」
 この言葉にどれほど救われたことかわからない。と、後に述懐している。

 名優は一人では育てない。親や恩師、友人知人、先人盟友らの言の葉に光を受けて、樹木のようにゆっくり育っていくのだろう。
 役者人生半世紀。演劇界、アニメ界を支えた大樹、青野武が逝去した。

 宇宙戦艦ヤマトの真田志郎で少年達を宇宙へ誘い、ドラゴンボールのピッコロ大摩王で子供たちを恐怖させ、ちびまる子ちゃんの友蔵おじいちゃんで家庭に笑顔とと温もりを届け、そしてメタルギアソリッドのキャンベル大佐で、我らゲームファンの背中を支えてくれた。
 その功績と想い出は数知れず。訃報に接してなお、どこか寂しさが遅れてくるような心持ちがするのは、その得難い親しみと個性ゆえなのだろう。

 近年、宇宙戦艦ヤマト復活篇のアフレコで、二十数年ぶりに当たり役、真田志郎を演じた際、プロデューサである西崎義展氏が、ちょっと声を聞かせてくれませんか?と申し出た。
 やや緊張しつつ真田の台詞を読み終える。すると。
「ヤー青野さん、全然声が変わってないじゃないですか。驚いたな」
 半世紀の役者人生に労いの華を添えたのも、そんな言葉であった。

 泉下で出会うであろう、西崎氏をはじめ多くの仲間達は、青野氏にどんな言葉をかけ、また青野氏はどんな言葉を返していることだろう。耳をすませ、老練の声色に思いを馳せる。
 桜の季節に旅立った大樹に。合掌。
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当時二十代の駆け出し役者であった青野武に、アメリカのTV西部劇『ブロンコ』の主役の吹き替えという大仕事が舞い込んだ。 有頂天になり、タイトな現場にもめげずに吹き替えをこなす青野青年。だがオンエアを見た友人に、思わぬ事を言われた。「お前訛ひどいよ、駄目だよ...
[2012/05/02 16:16] まとめwoネタ速neo
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