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a-360インタビュー#4 松山洋(総括)

2012/03/01 09:00 Category:インタビュー
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前国平戸藩第九代藩主、松浦清が曰く。
「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」
 最近では野村克也監督が引用し有名になったが、元は松浦が記した剣術書『剣談』からの出典だそう。
 解釈は様々だろうが、勝利に自惚れず、敗北に活路を探せという戒めにも見える。

 インタビューの中で松山氏は「勝ちに不思議の勝ちはない」と、全く逆の持論を語った。
 相手を打ち負かすための「戦い」と、相手に受け入れられるための「商い」では、方法論も違うのかもしれないが、インタビューを振り返ると、実に氏の価値観を表している言葉ではないかと思う。

 既存の作品に「なぜ」を投げかけ続けた小学生時代から、自分の目標に進む前に社会の壁を知る術を選んだ学生時代。友からの誘いに真剣に答えるべく業界のイロハを探り、確信を持ってゲーム業界に飛び込んだ社会人時代。
 そして経過と結果を見据え、次に進むべき道を見極め、同志と違いながらもその道を進んだ現在。
 当世「一番はハートです」なんて言うと、つい直情型の人間と捉えられがちだが、氏は常に考え、その結論としてそこに行き着いたに過ぎない。
 理屈の効かぬ不思議な直情型はいない。その人が守りたい何かは必ずある。それが「好き」なのだ。と、氏は教えてくれた。

 話は変わるが、スクウェアエニックスの和田洋一社長も、以前インタビューをさせていただいた加藤克明氏も、今回の松山氏も、同じようなことを語っていたのが印象深かった。曰く『極める』である。
 しかしその先に続く言葉に微妙な差異があるのがまた面白い。
 和田氏は内定者訓示で語った。
「一点突破で突き詰めろ。右腕の筋肉を鍛えたかったら、背筋、腹筋鍛えなければ無理。そのためには下半身がしっかりしなければ効果が出ない。一点突破しようとしたら、結果として均整がとれる。未熟なうちからバランス考える者は成功しない」
 また加藤氏は言う。
「いろんな事に興味を持って、とことんやってみることが何より大事だと思います。もちろんゲームに限らず。するとまず根性が付く。それと何故自分が好きかということを冷静に見極めようとする。そして何かを極めると、その方法論で他の事も極められるんですよ」
 そして松山氏。
「(心が折れない人を見極める方法は)何を犠牲にしてでも好きなものが、その人にあるかどうかですね。すごい残酷なんですよ「好き」って。恋人よりも親よりも「好き」なんです。それがある奴は信用できます。自分が「好き」であり続ける事をあきらめなかった「才能」なんですよそれは」

 半端、中庸、諦観。どこか民主的な響きで、事故や天候のように避けがたいものと思われがちな言葉も、「極める」を達した者達にとっては、完治可能な病気でしかないらしい。
 極めた結果が何をもたらすかは様々あるようだが、極めなければ見えないものは確かにあるようだ。

 一本のゲームにすべてを詰め込むべく、きょうも彼は最前線で戦っているのだろう。ただ一つ、「面白い」を極めるために。

 人に不思議の偉才なし。である。


(了)
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