a-360

ゲーム論説ブログ

スポンサーサイト

--/--/-- --:-- Category:スポンサー広告
TB(-) | CM(-)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

雑感・The Elder Scrolls V スカイリム

2012/01/06 20:43 Category:ソフトレビュー
TB(0) | CM(0)

sky
RPGは本に似ている。製作者が企図した物語を読み進めることを目的とし、それを進めるために必要なもののみを揃え、読了を以ってクリアとする。
 難解で一部マニアの専有物であったRPGを、誰でも楽しめるものにしたドラクエという偉業以降、この風潮は強まっていく一方であった。
 では誰もが杓子定規なRPGを作りたがっていたのだろうか?答えはNOだ。そのドラクエの第一作でさえ、本筋とは無関係な台詞や人物が登場する。そしてそういった存在が、ゲームの中の世界に得も言われぬ生々しさを醸し出させていた。
 世界は主人公を中心に動いているわけではない。世界が動いている中に主人公がいる。それはクリエータが夢見ながら、ハードやソフトの限界からある程度諦めざるを得なかった、RPGの基本にして究極の姿なのだ。

 驚愕のテキスト量と圧巻の自由度で、賞レースを独走した前作から4年。箱庭RPGの本家にして究極のタイトルが、目覚ましい進化を遂げた。

 あの戦いから二百年。豊饒なる大地タムリエルの北方スカイリム地方は、氷雪とツンドラに覆われながら、逞しく生きる先住民ノルドによって支えられていた。
 あなたは帝国に捕えられ、処刑を待つ身であった。二つの勢力がスカイリムで覇権を争う中、あなたの運命はあっさりと終を迎える。
 処刑台に付き、執行人の大斧が振り上げられた正にその時、どこからともなく巨大なドラゴンが舞い降り、一瞬にしてその場を阿鼻叫喚の坩堝に叩き込んだ。
 その混乱に乗じ逃げるあなた。開け放たれた二つの扉。その時あなたはまだ知らなかった。こんな騒乱でさえ、この先あなたに待ち構える物語の、ほんの瑣末な一行に過ぎないことを…。

 このゲームの最大の特徴は、前作同様その恐ろしいほどのシナリオの自由度にある。
 無論物語の中心となる道は存在するし、登場人物がそれとなく誘導してくれるあたりは、RPGの基本だろう。だがこのゲームは、その道から大きく外れても何ら問題なく進むことが出来るのだ。
 例えば、私兵組織に加入して出世していくもよし。盗賊ギルドに加盟して名を上げるもよし。魔法大学に入学して魔術師を目指すのもいい。このゲームはそうしたあらゆる道が用意されている。
 時には何気なく手にしたアイテムから、とんでもない物語が突如展開するなど、その全てを一度のプレイで見ることは、事実上不可能と言っていいだろう。
 このゲームには正解とクリアの概念はなく、ひたすらにプレイヤーの能動性が求められるのだ。
 そしてその能動性を支える世界の広さも健在。広大なマップは鍵などで閉ざされた場所以外はほぼ自由に進め、そこにある草花を採ることも出来、採った花は間をおいて再び咲く。
 人々は自律した生活サイクルを営み、およそ朝起きて昼働き、夜には眠る。狩りや農作業に出た人とばったり出会ったり、移送される囚人がいたり、正に生きている社会の中で物語が進む。
 またゲームの中には経済の概念も存在する。あらゆるアイテムには価格と重量が設定され、地方や店によって売買される値段が異なる。多くのアイテムを売って町に流せば、その町の経済は活性化するし、ある街で買ったものを他の町に売り、差額を稼ぐといった遊び方も出来る。
 他にも、狩りをして取った肉や魚を調理したり、草花やモンスターの一部を使って薬を精製したり、結婚して伴侶を得たり(同性結婚も可能)、とにかく「生きる」ことをすべて内包したRPGなのである。

 しかして、その主たる目的が冒険にあることは変わりない。世界を滅ぼす邪悪と戦い、二大勢力のいずれかに与し、洞窟の奥深くへおつかいに出かけ、巨大なドラゴンに一人立ち向かう。
 中世RPGの基本にして究極のテーマを、精巧なグラフィックと桁違いの自由度で描き出した、ファミコン世代が夢に見た至高のRPGがここにある。

 RPGは本に似ている。しかしこの本は読むものではない。あなたが書くのだ。
スポンサーサイト

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:
この記事のトラックバック URL

プロフィール

ATUSI

Author:ATUSI
ツイッター・@ATUSIBOX
 






原稿依頼やお問い合わせは
[V]←こちらをクリックして
お送りください

無料アクセス解析

>


検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。