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雑感・エースコンバット アサルトホライゾン

2011/10/18 21:24 Category:ソフトレビュー
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acah
前も引いた逸話を一席。
 ハドソン社が、ファミコンの名作シューティング『スターソルジャー』をリメイクしようとしていた時のこと。試作段階のバージョンをプレイした、高橋名人こと高橋利幸氏がこう言った。
「これはスターソルジャーじゃない」
 名人が不満を持ったのは、あまりにも多すぎる敵の弾の出方だった。
 リメイクにあたった若いスタッフたちは当初、いわゆる弾幕シューティングのようなものを設計していた。
「今のシューティングはこれなんです」
 食い下がる開発陣に、名人は一喝する。
「それはわかる。そういうものを作りたいなら作ればいい。でもそれなら、そのゲームにスターソルジャーという名前は付けないで欲しい。仕様を変えるか名前を変えるかしてくれないか」
 名人は譲らす、最終的に敵の弾数を減らした、昔ながらの打ち込み系シューティングとしてリメイクされ、同作は好評を得た。
 自らの人生に絶大な影響を与え、ファミコン世代のゲームファンにとっても特別な名前であるそのゲームを、名人は何か特別な意味で守ろうとしたのだろう。
 あるいは、名は体を表すという言葉の意味を、若い世代に身を挺して教えたのかもしれない。

 3Dフライトシューティングの先駆にして究極と謳われて久しい名を持つタイトルが、革新的進化を体に纏って帰ってきた。

 冷戦構造が終焉を迎え、かわって反政府勢力との闘争という新しい戦争構造を見て久しい2015年。
「アフリカを取り戻す」の言葉を旗印に、アフリカ全土で激化する反政府運動。これに手を焼いた現地政府は、国連に速やかな鎮圧を要請する。
 NATO、米軍を中心とする連合軍は、潤沢な最新装備でこれらの勢力を容易に掃討する…かに思われた。
 だが戦況が深まっていくにつれ、前線の隊員たちは違和感を覚えていた。
 地下組織にしては整った装備、潤沢な資金、膨大な人員、見たこともない破壊力を持った兵器、彼らが発した言語、そして戦場の空に現れた、一匹の人食い鮫…。
 三つの大陸を股に掛けた、悪夢のような戦争が始まろうとしていた。

 シリーズファンであれば、今更説明の必要もないシステムは健在。リアルな空戦というより、飛んで撃って敵を落とす楽しみをデフォルメした、エスコンらしい組み立てである。
 無論新要素もある。敵機に接近した状態でLBとRBを同時押しすると、ドッグファイトモード(DFM)に突入する。
 これは大まかな操縦を自動にし、敵機をサイトに納め、ロックオン精度がさらに高まったミサイルを叩き込むというもの。手が届きそうな距離にぴたりと付け、立て続けにミサイルを喰らわせ、敵機が空の藻屑と消えていく様は、得も言われぬ快感である。
 対地ミッションでもアプローチ進路や操縦をアシストしてくれたり、撃つ事に集中できるつくりも嬉しい。
 また今回新たに、攻撃ヘリによるミッションも追加された。挙動が全く異なるヘリで、対地攻撃を主にした作戦に身を投じることになるのだ。

 さてここまで読めば、長らくこのブログにお付き合いいただいている方ならお気づきかもしれない。枕の文との絡みがそろそろ出てくるぞ、と。
 言わずもがな、このゲームをプレイした率直な見解を述べねばなるまい。それは正にタイトルに関することだ。そのためにもう一度、話がそれることをご容赦いただきたい。

 私の父はゲームが苦手である。年齢的なものもあるが、昨今の据え置き機タイトルは、ある程度システムを継承したり模倣したものが多く、その入り口となるゲームをやっていないと、なかなか入り込めないことが多いこともあげられる。
 そんな中にあって、エスコンシリーズは父が実によくプレーするタイトルだ。暇を見つけてはゲームを立ち上げ、多聞に漏れず体を傾けながら空戦を楽しんでいる。
 私にとってはいいサンプルだ。反射神経も衰えた還暦の男が、こうも嵌るタイトルというのも珍しい。そして私は、その秘密が絶妙なテンポにあると踏んでいる。
 ゲームを始め、敵と遭遇し、背後を取りロックオンを刻み、ミサイルを放って落とす。このテンポが実にいい間を取って進んでいるのだ。
 忙しなさ過ぎず、かといって集中力が途切れるほど間延びせず、機体と装備で自分なりのテンポを作ることも出来るのだ。
 そして今回、ACAHをプレイして率直に感じたのは、このテンポの大幅な変化だった。

 DFMは確かに画期的で面白い。だが操縦のほとんどをCPUに委ね、ロックオンの上にさらにロックオンを重ねて打つというのは、二拍子が三拍子にかわったようなもの。それにこの部分は、見た目も操作もかなり忙しなくなる。
 加えて(あくまで印象の範疇を脱しないが)DFMに合わせた為か、通常モードでのレギュラーミサイルが当たりにくくなっている。
 次にヘリミッション。なるほど空戦を極めていけば、いつかはゲームに組み込みたいと願うものだろう。だがこれは、本当にエスコンに必要なものだったのか。まるでテンポの違う兵器を突然与えられて、ユーザーを混乱させはしないだろうか。
 そして一番の疑問は、物語の舞台を架空の世界から現実の世界に移し、それまで直接描かないことが暗黙の了解であった主人公を、顔や名前をつけて登場させたことだ。
 発売前からここが一番気になっていた。ゲーム中に飛び込んでくる敵の無線に『あいつが飛んでるぞ!最優先で落とせ!』なんて言われ、俺のことかオイ?なんてほくそ笑むのが、エスコンの楽しみの一つであった。
 主人公に顔と名前を与え、しかも他にも操作するキャラが複数いるのでは、その特有の没入間を削ぎ落としてしまわないだろうか。

 誤解を招かぬよう明記する。本作はフライトSTGとしては、文句のないピッカピカの良作だ。
 だがそこに『エースコンバット』という箱書きを与えた時、何とも言えぬちぐはぐな手触りを感じずにはいられなかった。
 スタッフにとってそれらは、大きな決断であったかもしれない。だが敢えて断言しよう。私はこれを、エスコンだからと言って父に勧めることには二の足を踏む。

 進化と変化。
 長らくフライトSTGのエースとして君臨してきたからこそ与えられた課題に、今いる最高のスタッフが出した最高の答えがこれなのだろう。
 くどいようだがゲームとしては満点だ。しかしエスコンとしては、あなたはどう思うだろうか。
 これが、新たなエスコンの名が表す体ならば、それもまたいいと思うのだが。
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手触り・リズムの変化は確かに少なからずありますね。
しかし僕はこのシリーズの真髄である、世界中からいっつも頼られっぱなし状態が変わっていないことに安堵し大変に楽しみました。支援が少しでも遅れると全滅しちゃうヨボヨボ地上部隊たちは今回も俺が守りきってやるぜ!というやりがい。自機が撃墜された時の周囲の絶望無線・・・エースコンバットでしたとも!
[ 2011/10/21 12:39 ] [ 編集 ]
コメントありがとうございます。
なるほど、確かに変わらないものも多々ありました。
ただ僕は、主人公を写さずに主人公を表現する手法が好きだったので、今回は少し心残りでした
[ 2011/10/22 09:07 ] [ 編集 ]
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