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雑感・ぎゃる☆がん

2011/02/20 21:54 Category:ソフトレビュー
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GGN
更高説を振るうまでもないが、ゲームに於いて…否。いわゆる作品と呼べるものは、作り手が表現しようという主題と、どう表現するかという手段の産物である。
 ある宗教の世界観と教えを、絵画や彫像の姿をして表した宗教美術。時代の世相や人間の営みを、人間そのものの言動で表現する舞台芸術等がある。
 ゲームが精緻な映像や多様な物語を表現できるようになると、ゲームで何かを表現しようという試みが多く為され、様々な手段を以ってそれが姿を持つようになった。
 戦場の緊張と過酷さを、発見されずに進むアクションという手段で表現したメタルギアシリーズや、パズルを解く楽しみを、絵本調のビジュアルとアドベンチャー風のタッチで表現したレイトン教授シリーズなどがそうだ。

 いつも通り鯱張った前置きから始まってしまったが、このタイトルの記事に置くには、些か仰々しいだろうか?否、本作は表層的な部分のみで語るには余りにも勿体無く、その下にあるものこそが面白いのであり、それを語るにはこのくらいの枕が必要なのだ。たぶん。

 見習い天使卒業試験のため、人間界に降りてきた天使ぱたこ。のターゲットとなった主人公、茂手杉テンゾウは、いわゆる平々凡々な高校二年生。片思いの女性もおり、意中の人と結びつけるという試験のお題にはもってこいの人物である。
 早速物騒なボウガンを構え、天使の矢を一発放つ…はずだったのだが、どういうわけかボウガンからはガトリング砲の如く矢が放たれ、ご丁寧に一発残らずテンゾウに命中してしまう。
 一本で抜群の効力を発揮し、人生で三本だけ使用できる天使の矢を、文字通り浴びるほど喰らってしまったテンゾウ。その瞬間、彼は世界中のあらゆる女性を虜にする、最終兵器彼氏に変貌してしまったのだ!
 学園中の女の子が挨拶代わりのように告白してくるという、今日日中学生でも妄想しないようなウハウハシチュエーションを獲得してしまったテンゾウだが、この矢の効力は今日限り。しかも二度と使用することはできず、今日彼女を作らなくては一生独り身という、あまりに凄惨なリスクを背負わされてしまった。
 ならば話は早い。意中の彼女に告白すれば円満解決…と思いきや、どういうわけかその子だけは押そうが引こうが彼に靡かない。
 これは彼女が無意識に張っているプロテクトのせいだと分析したぱたこは、テンゾウに告白してくる女の子達を跳ね除け、オトコを磨くしかないと告げる。
 テンゾウに唯一与えられた武器は、今日だけ使える視線攻撃『フェロモンショット』のみ。溢れんばかりの美少女たちを、バッタバッタと薙ぎ倒し、惚れた女へ直走る、テンゾウの短い一日が始まろうとしていた…。

 このゲームを知らない人は、ここまで読んでも一体何のゲームなのか分かるまい。これはギャルゲーの体裁をとったガンシューティングなのである。
 ゲーム開始時に告白する相手をセレクトし、意中の彼女にのみかかったプロテクトを打ち破るべく、経験値を磨いていく。
 女生徒達はラブレターや告白攻撃などで、もてた事などないないテンゾウに精神的揺さ振りをかけてくる。これを撃ち殺…もとい、視線で昇天させることでKOしながら進んでいくのだ。
 おわかりいただけるだろうか?これは『君のハートを狙い撃ち』という、もはや誰が生み出したかわからないような前時代的フレーズを、大真面目にゲーム化したものなのだ。
 あえて言おう。馬鹿であると!(賛辞)

 が、ただ女の子を並べただけのゲームでは、ギャルゲーに浅い私にここまで語らせるものではなかっただろう。ゲームとしてある以上、ガンシューティングとしての作りこみも、立派に完成されている。
 その一端は、ガンシューティングの華ともいえる「ワンショット・ワンキル」に窺える。
 ついこの類のゲーム(STGのことです念のため)に慣れていると、敵キャラを手っ取り早く倒すために、照準を自然と頭に合わせようとしてしまう。
 だがこのゲームは、敵の頭を吹き飛ばすのではなく、視線で感じさせることが武器なのだ(ええい打ってて恥ずかしい!)。そこでこのゲームは、キャラごとに個体差をつけ、一撃で倒せる弱点をばらばらにしたのである。
 無論ランダムに設定したのでは芸がない。各キャラにパーソナルデータを設定し、それぞれに弱点を設定している。それを知る術として、ターゲットカーソルをキャラにあわせた際に表示されるリアクションのオノマトペ(擬声語)があり、それぞれが各キャラの弱点に対応して変わる。
 少々分かりにくいかもしれないが、つまるところ一撃必殺は可能であり、その部位はサイコロ的要素で決まるものではないということだ。

 もう一つ、ギャルゲーとしての作りこみはどうだろうか?
 登場するキャラは、メインヒロイン4名と生徒教師あわせて66名。すべてのキャラに名前とパーソナルデータ、及び先述した弱点が設定されており、およそ極端な嗜好以外は概ね網羅している(w)
 ゲーム中に登場するタイミングもランダムではなく、三年生の教室付近では三年生のキャラが頻繁に登場したり、校庭ではブルマ姿の女生徒が出現したりする。
 またある程度スコアを稼ぐと、必殺技『ドキドキモード』の発動が可能になり、すきな女の子を鼻息がかかる距離で見つめながらフェロモンショットをお見舞いでき、これにより昇天させた女の子のパーソナルデータを獲得できたり、女の子に準じたパラメータ変動があったりする。
 すべての女の子のデータをそろえるには、出現箇所をおぼえたりといったやりこみが必要。ぼさっと撃ってるだけでは勤まらないのだ。

 若干スローなテンポや大味なグラフィックなど、短所も目に付く作品ではあるが、いわゆる「出落ち」的な雰囲気とは裏腹に、かっちりした骨組みに裏打ちされた、長く深く手軽に遊べるタイトルだと思う。
 ガンシューティングという手段でギャルゲーの愉しさを表現し、ギャルゲーという手段でガンシューティングの奥深さを表現した、隠れた快作といえるだろう。
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