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雑感・LOST PLANET2

2010/05/26 21:02 Category:ソフトレビュー
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LP2
ず驚いたことがある。このゲームのPRについてだ。
 ゲームが3Dになり、それが緻密になり、映画的演出を容易にすると、正に映画の予告編のようなPR映像が多く見られるようになった。
 本作も、その発表当初から多くのトレーラーが作られ、その都度ユーザーの期待を大いに煽ってくれた。
 そしてファイナルと銘打ったトレーラーが発表されるや、私は一驚した。これって思い切りクライマックスなんじゃないの?と。
 予告編と言えば、だいたいはその物語の三~五割ほどを観客に見せて留めるものが多い。言わば「主人公はこういう人物で、こういう事件が起きました。さぁどうなるでしょう?」という手法だ。
 しかしこれは、恐らくは八割近く見せているのではなかろうか?バラバラだった各勢力が、自分たちが住む惑星を守るため結束するという経緯が、かなり壮大に描かれている。
 これで物語の三割だったら、あと七割はどう繋ぐ気だろうと心配になったほどだ。
 そしてキャンペーンモードを一通り終えて思うのは、やはり予告編は八割近く見せていたという事だ。しかしそれでいて、このゲームの面白さはちっとも奪っていない。

 この手法をどこかで見たと思ったら、数年前公開された映画「インディペンデンスデイ」の予告編が似たような作りだった。カテゴリーを越えた結束を促す演説で締めるあたりは、正にそのものと言っていい。
 私も当時映画館に足を運んだが、あの予告編で映画の面白さが奪われていたかといわれると、そうは思えない。恐らくあの映画は、間を置いて見る限りは何度見ても面白いと思う。
 それは恐らく、ストーリー展開の面白さのみならず、映画のテーマや登場人物の個性などの要素だけでも、存分に観客を惹きつけられるという自信故のPRであったのだろう。
 そしてこのゲームもまた、ストーリー以外にも十分価値がある要素が詰まっているという自信故、あのようなトレーラー作りをしたのだと思う。そしてそれは、大正解だったと私は感じている。

 さて毎度の如く前置きが長くなったが、長くなったついでにあらすじの紹介も、トレーラーに倣って長めにしてみよう。ネタバレは避けるつもりでいるが、多少ばれたところで、このゲームの面白さは損なわれない。と思う。


 人類がその版図を外宇宙に広げてから数世紀。実験年代T.C.-80。惑星『EDN-3rd』の入植計画は、零下100度近い過酷な気候と、凶暴な土着生物『エイクリッド(AK)』によって阻まれ、一時撤退を余儀なくされる。
 だがAKの体内から発見された、安定して高温を維持する未知の物質『T-エナジー』は、旧資源との決別を予感させる可能性を秘めていた。
 人類は直ちに、対AK用大型兵器『バイタルスーツ』を開発。再度入植計画を開始する。しかしそこには、撤退時に取り残された人類が結束して形成した武装集団『雪賊』が、新たな脅威として立ちはだかっていた。
 いつ終わるとも知れぬ三者の戦いに終止符を打ったのは、自らの命を賭してEDN-3rdを温暖な気候に変えて見せた、たった一人の青年だった。
 EDN-3rdに平和が訪れたのだ。ほんの束の間の…。

 後実験年代A.T.12。入植事業が本格化しておよそ半世紀。そしてあの青年の戦いから十数年を経た頃。
 増加する人口と差異を持った地勢は、自ずと統一された意思や思想を失わせ、かつてある程度画一的であった雪賊は、地域により異なるコミュニティを形成していた。
 しかし、T-エナジーが生活の基盤にあることも、AKが依然脅威であることも変わりはなく、資源の奪い合いと外敵の撃退という目的の上で、その文明レベルは加速度的に進歩していった。
 それは人類が地球で繰り返してきた、歴史の変遷そのままであった…。
 しかし、そんな取り留めもない争いの中で、様々な変化が生まれていた。
 極端な気候の変動。カテゴリGと呼ばれる超大型AKの頻出。不穏な動きを見せる開発企業NEVEC。そして惑星の地下で永い眠りについていた生命体『オーバーGエイクリッド』の急速な成長…。

 NEVECの尖兵としてその身を賭してきた一人の男。彼は数多の戦いの中で、NEVECの真意を知る。
 それは惑星内のT-エナジーを急速に蓄えるオーバーGエイクリッドの成長を促し、暴走させた際に放出される膨大なT-エナジーを回収し、EDN-3rdを放棄することだった。
 そうなればエネルギーバランスを失った惑星の気象は急速に冷え込み、あらゆる生命の存在を許さぬ氷の星になり果ててしまう。
 彼は意を決する、守るべきものを見失わぬために。そして、この星に住むすべての雪賊に訴えかける。
「主義や理念を捨て、集ってはくれないだろうか。我々の立つ大地を取り戻すために…」
 惑星を救うため、惑星に住む者たちが、惑星と戦う時が迫っていた…。


 本作は、そのアクション性の高いシステムと、寒気すら漂う映像表現で人気を博した前作の正統なる続編として生み出され、プロデューサの竹内潤氏が掲げた「モア・コンテンツ」の旗の下、カプコンスタッフの全力が叩き込まれた一本である。
 基本は主人公の背後からのカメラアングルで、銃火器を手に駆け回るTPSと呼ばれるデザイン。
 特徴的なアクションといえばやはり、アンカーを射出して崖や壁面を飛び越えるワイヤーアクションだろう。これは水平移動にも応用でき、このゲームの設計の基本になっている。たぶん。
 そのためキャラの脚はやや遅い印象があり、ことオンラインでの対人戦では、双方の火力がかなり強いため、回避や先制補足を目的とした速やかな移動手段として、このワイヤーアクションのマスターが欠かせない。恐らく。
 そしてもう一つ戦略の鍵を握るのが、バイタルスーツである。二足歩行兵器を指すように思われがちだが、作中ではヘリや固定砲座もVSに分類されている。
 これは強力な火器と圧倒的な防御力を持つが、移動や旋回能力にやや難があるなど、弱点も少なくはない。
 一見過不足の目立つ設計も、実は相克関係がきちんと整っているのだ。
 そしてVSの種類も多彩。水陸両用型にヘリタイプ。一人乗りの飛行艇タイプも登場し、どれもビークル好きにはたまらない重厚感を纏っている。

 冒頭に「物語の八割を公開しても、ゲームの面白さは奪っていない」と書いたが、その理由の一つはカスタマイズの豊富さにあると思う。
 キャンペーンモードやオンライン対戦を経験していくうちに、自キャラをカスタマイズするためのパーツが揃っていくのだが、その数が半端ではない。
 基本となる武器装備はもとより、頭や胴体、下肢にバックパックといったボディパーツ。ステータスに差異をもたらすアビリティに、オンラインで名前代わりに使える通り名。果てはコミュニケーション等に用いるリアクションまで設定が可能。
 しかもそれぞれの種類が豊富で、すべての組み合わせが約10000000000000000通りあるというのだ。桁なんて数えなくていいから、その凄さだけでも感じ取ってもらいたい。モア・コンテンツにも程があるというものだ。
 そんな個性を披露するオンラインモードも充実。前作でもオンラインが好評であったため、オンラインを強化した別バージョンをリリースしたことは記憶に新しいが、本作も人気のルールを継承しつつ、当然新たなマップも加えれている。
 さらに既に追加マップも配信されている。ここにもモア・コンテンツが詰まっている。

 しかして私が一番「らしさ」を感じるのが、Co-opプレイによるキャンペーンの充実度なのだ。その面白さの一端を、私が一番好きな列車砲で、カテゴリーGのAKを殲滅するシーンを例にとって解説しよう。
 列車砲は並行する二本のレールに跨るように建造され、戦艦のような容貌を砂漠に誇示し、走行速度は在来線の特急列車にも匹敵する。ように見える。
 敵はそれよりもさらに巨大。ナウ○カが腰を抜かすようなシルエットと、航空母艦を髣髴とさせる威容は、プレイヤーの距離感を麻痺させるほどだ。
 そんな巨体が、全力疾走する列車砲と並走しながら襲い掛かるのだ。悪夢に出そうなシチュエーションある。
 当然主力武器は、ドラム缶サイズの砲弾を打ち出す列車砲だ。しかしゲームの遣る瀬無さ。武装の威力の大きさは、準備に必要なブランクの長さと同義である。
 列車砲を撃つには、車輌内に散乱する砲弾を集め、装填口に放り込み、必要に応じてT-エナジーを注入して砲弾の威力を高め、薬室に装填し、狙いを定めて引き金を引くことでようやく一発発射できる。これらをほとんどプレイヤー自らやらなくてはならないのだ。
 もちろん敵も、ただボーっと走ってやられているわけではない。時に分身となる小型AKを放ったり、岩石のような塊を頭上に降らせてきたり、列車に直接体当たりしてダメージを与えてくる。当然戦略ポイントが尽きるまで死んでしまえばアウトだし、列車の損傷度が100%になってしまってもアウトだ。
 しかも砲台の旋回速度は悲しいほど遅く、砲座から列車の修理を行う冷却装置までの距離が切ないほど遠い。とてもとてもこれらを一人でこなしつつ、エイクリッドを殲滅することなど出来ないだろう。
 そこで、オンラインかシステムリンクで有志を三名募り、4人それぞれの役割を決める。
 一例としては、一人は照準合わせと発射を担当する射手。一人は視界の限られる射手に敵の位置と行動を知らせながら、砲塔を通常より速く旋回させる補助装置を動かす操縦士。一人は砲弾を装填し、砲弾にT-エナジーを注入しつつ、周囲の小型AK等の脅威を排除する装填手。そしてもう一人は、散らばった砲弾を観測手のそばに集めつつ、危機にあっては冷却装置を動かして列車を救う整備士。
 このように各プレイヤーが各々の役目を持ち、AIにはまず出来ない有機的な連携をすることで、戦いに活路が開けるのだ。
 さすがモンハンでCo-opの素晴らしさを世に布教せしめたカプコン。設計がほっといても緻密に出来上がっている。
 ボイスチャットによる指示報告でチームプレーを強化させ、それぞれの役割がかっちりと嵌り、やがて視界を覆うほど巨大なAKが断末魔の咆哮と共に瓦解する。
 その時ほとんどのプレイヤーは、飾り気のない歓声を上げることだろう。

 このへんで短所をいくつか書いておかないと、ただの宣伝臭い記事になってしまうので、申し訳程度に列挙してみる。
 まず第一に、TPS特有の照準と視野のずれ。簡単に言えば、物陰に隠れて撃とうとすると、画面が壁に覆われて敵が見えなくなってしまうことだ。(一部照準付き武器を除く)
 こればかりはTPSの副作用とご容赦頂くほかない。それ故オフェンス重視の戦いになりやすいため、それにあわせた調整もなされている。と信じたい。
 次に、ボーナススコアで獲得できるカスタマイズアイテムのスロットマシンで、やったら通り名ばかりが当たること。
 確かに通り名は種類が多く、自然と当たる確率も高いのだが、しよっちゅう変える物でもゲームバランスを左右するものでもないものがどんどん集まっていくのは、スコアの浪費と映らなくもない。10000000000000000通りの組み合わせを1000000000000000通りくらいに減らしてでも、ここは改良の余地があったのではないだろうか?

 
 無論ゲームとは能動的なメディアであり、その面白さを知ってもらうには、実際やってもらう以外にないのだ。そして一度手にしてもらえばわかるはずだ。
 より精緻になったグラフィック。深みを増したBGM。挑戦欲を掻き立てるキャンペーン、オンライン、トレーニングの各モード。そしてカプコンらしい遊び心にあふれたおまけ要素。すべてにカプコンの本気と全力が傾けられている。
 カプコンの…否、当代国産ゲームの真骨頂。モア・コンテンツを引っ掻き集めてまとめ上げた、超弩級の一本が現れた。


 ここまで書いたところで、ようやく私はこのゲームの面白さの二割ほどを伝えられたかという所ではないだろうか。しかしそれでいて、このゲームの面白さはちっとも奪っていない。つもりである。


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