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ゲーム論説ブログ

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気の支援

2011/03/27 10:08 Category:日記、雑記
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くち正太の漫画『おせん』に、沖縄石垣地方独特の風習『アンガマ』を教わった。
 旧盆の夜、先祖を表すといわれるウシュマイ(爺)とウミー(婆)の面を被った二人が、子孫を表すファーマーと呼ばれる一行を連れ、三線や笛太鼓を鳴らしつつ町を練り歩く。
 やがて目当ての家に上がるや、仏壇に祈り、ファーマーが歌い踊り、豊作と子孫繁栄を祈念する。そしてウシュマイとウミーが一堂の前で胡坐をかき、見物人から投げかけられるあの世のしきたりや生活に関する質問に、裏声の方言でユーモアたっぷりに答え、場を大いに盛り上げるのだ。
 お盆ならずとも、鬼籍に入った者を弔う行事といえば、しめやかに粛々と行われるのが定石と思っていた主人公は、その風習はもとより、最近海で死んだ身内のことまで明るく話す彼らの様子に、たまらず問いかける。
「寂しくはないんですか?」
 尋ねられたおばあが答える。
「そりゃあ人が死ぬのは誰だって悲しいね。でもそれはね、こっち残されたものの理屈さね。せっかく召されてあの世にいくんだ。死んだ者だって楽しく送られて行く方が幸せさね」
 理屈という言葉が、胸にのしかかったのを覚えている。旅立っていったものたちが、残った者たちの涙より笑顔を望むだろうという思いは、大いに賛同したい。

 東北地方太平洋沖地震の発生から二週間。依然その全容をつかめぬ被害規模と、多くの発電所が被害を被ったため、慢性的な電力不足に陥った首都圏の混乱が、史上最大の地震の恐ろしさを浮き彫りにしている。
 文明の血液ともいえる電力の不足は、自然と社会全体の活動を緩慢化させ、交通や物流の悪化が、消費者の焦りと更なる物不足の悪循環を招いている。
 ゲーム業界にもその波は来ている。発売延期による売れ行きの低迷はもとより、節電による店内の雰囲気の悪化が、消費者の購買意欲を削いでいるという声もある。
 街を見渡せばどこもどこかの灯りが消え、駅のエスカレーターは軒並み停止中。そんな中、電気で動くのゲームを売る店は、一層苦しい思いをしてるのだろう。
 雰囲気の変わりようというのも、大きな問題だ。確かに薄暗いお店などは、入ることも一瞬迷うだろうし、商品の見栄えもよろしくならない。
 さりとて煌々と明かりをつけると、節電風潮に逆らっているようで客にいい印象を与えない。悩ましい問題だろう。

 しかし、何でも自粛すればいいというものでもあるまい。動けるものは動き、食べられる者は食べてこそ社会は健全なものになる。
 確かに隣の家が火事で全焼している中、自分達がスポーツや遊びに興じることに後ろめたさを感じる気持ちも分かる。万を超える死者を出した大災害とあればなおさらだ。
 だがだからといって、一緒になって落ち込むようなことをされても、焼け出されたお隣さんは喜びも助かりもしないだろう。彼らのために出来ること、失われた多くの命に恥じぬこととは何か?

 誤解を恐れず言おう。被災して衣食住はおろか娯楽も不足している人がたくさんいるから、犠牲になった人がたくさんいるから、自分達も楽しみを控えなくてはならないなどというのは、被災していない者の理屈でしかない。
 支援物資を送るなら、それを得るため働き動かなくてはならない。頑張ってと声をかけるなら、まず自分が元気でなくてはならない。
 必要なのは自粛ではない。行動だ。遊びやイベントでもいい。大きく見れば、それは社会を動かす一因になる。すべてはつながり、作用しあっているのだ。

 これを打っている横で、TVから選抜高校野球の音が流れてくる。鳴り物の応援が禁止されているらしく、ひどく寂しい印象がある。
 被災地の高校も出ている。同県同郷の人々もTVに見入っていることだろう。不自由な避難所に大人しい放送を流して、被災地にまで自粛ムードを押し付けてどうするというのか。

 悲しみを笑顔で飾る風習もある。明るくあることで元気を届ける支援もある。というのは、私の理屈だろうか。
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X of X (1) 未知なる箱

2011/03/22 12:23 Category:X of X
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西暦2000年。
『すべてのゲームはここに集まる』
 AV機器の雄、SONYが放った家庭用ゲーム機『プレイステーション』は、そのキャッチコピーに恥じぬ躍進を見せ、ハード戦争に踊る幾多のメーカーを物ともせず、家庭用TVゲームの王位に鎮座していた。
 3月4日。SCEは勢いそのままに、後継機『プレイステーション2』をリリース。デスクトップPCを凌駕する演算速度と、DVDプレーヤとしても使える汎用性を売りに、ゲーム業界での地位を確固たる物にしようとしていた。
 その華々しい船出から6日後。都内で開催された発表会に於いて、新たなゲーム機の誕生が知らされた。送り出すのは、PC用OSで不動の地位を築き、ソフトウェア界の巨人と呼ばれる企業、マイクロソフトである。

 600MhzのCPU、8億ポリゴン/秒を叩き出すGPU.、64MBのRAM、100Mbpsイーサネットポート、コンシューマハード初となるHDDの内蔵…。
 世界最大のPCソフトウェアメーカーが、TVゲームハードを作る。それだけで世間の関心は、否応なく高まった。
 当初、ゲーム機本体の開発はPCメーカーに依頼するのではないかという噂があったように、MSとハードウェアという組み合わせは、それほどミスマッチに映ったに違いない。
 だが実際MSは、鼻息も荒くこの事業に取り組もうとしていたし、多くのソフトメーカーがこれを支持。日米同時期の発売を目指し、翌月には日本での専門事業部を立ち上げた。

 時あたかも20世紀末。長い不況がいよいよ本格化し、ゲーム業界においても、老舗人気メーカーの没落が多く聞かれるようになった時代。
 3D戦争と呼ばれた第三次ハード戦争が、SCEの独走を以って終わりを迎えつつある中。恐れを知らぬソフトウェアの巨人は、PCで培ったノウハウを注ぎ、激動のゲーム市場への殴り込みを高らかに宣言したのである。
 しかし同日、ある海外の開発者はこうコメントしている。
「マイクロソフトは、苦戦をするだろう」

 この言葉に象徴されるように、Xboxは発売前からネガティブイメージに晒される。
 2001年8月27日。北米発売まで3ヶ月をきった矢先、MSは「北米と同時期」としていた国内での発売日を、2002年2月22日に延期することを発表。年末商戦から完全に切り離された。
 またゲームファンの間でも、価格とラインナップの薄さから様子見的な風潮が先行。ロンチに『Dead or Alive 3』をはじめ13タイトルを揃えたものの、最大の期待作『HALO』が揃わないなど、波乱の船出を余儀なくされるのである。

(続)

書ける奴は書く

2011/03/18 12:58 Category:日記、雑記
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神淡路大震災の直後、大阪のある民放TV局が、何本かのバラエティ番組を通常通り放送した。関西はおろか、東京のキイ局でさえ引切り無しに震災のニュースを流し続けている中である。
 当然のように抗議電話が殺到した。が、電話をかけてきたのは皆、被災地以外の地域の人だったという。被災地は電話をかけられないから当然と思うのは早計。現地で取材をしていたその局のスタッフは、むしろお礼を言われたという。
「久しぶりに笑ったよ。ありがとう」
 被災地の内と外の差異を物語って余りあるエピソードではないだろうか。今被災者が欲しているものを悟り、非難覚悟でそれを届けたTV局の英断に感服する。
 被災された方はかわいそうで、慎ましく見守ってあげなければならないというのは、案外被災していない者の思い込みなのかも知れない。

 東北地方太平洋沖地震は、きょうで発生から一週間。被害の全容はいまだ把握しきれず、被災地の物資不足や原発など、進行中の不安も依然多いままだ。
 しかし同時に、支援の動きも活発化している。我らがゲーム業界でも、メーカーが自主的に支援を行ったり、ゲームの売り上げの一部を義援金として送るなどの試みが多く始まっている。
 こんなときにゲームなんて、と思う方もいるだろう。その気持ちはわかる。だがさて、被災された方々は、無事であった人々が自分達と同じように、不自由で辛い生活を送ることを望むだろうか?

 歌手の松山千春氏が言った「知恵のある奴は知恵を出せ。力のある奴は力を出。金のある奴は金を出せ。何にもない奴は元気を出せ」という文言は、けだし至言だと思う。
 皆が皆、被災地や被災者のために何か出来るわけではない。支援者を動かすエネルギーや食料も必要だし、その人が普段携わる業務に影響が出ては、思わぬ副作用がでかねない。そして個々の能力にも限界がある。
 普段の生活が営める人は、普段の生活をする。結果資源の過剰な浪費が防がれ、被災地へ物資も行き渡りやすくなる。
 ゲームに社会的貢献力があるかと問われれば返答に窮するではないが、娯楽は精神衛生上有効な浄化手段であることは、誰もが認める所であろう。

 社会は大きな輪を形作っている。一箇所が傷ついたなら、そこを治すためのエネルギーを、他の部位が賄って送り届けなければならない。
 しっかり食べること、暖かくして眠ること、懸命に働くこと、真摯に学ぶこと。
 それらはすべて普通のことであり、普通に社会を循環させ、ゆっくりとではあるが、確実に傷ついた部位を治癒していく。
 普段の生活を営むことがいかに難しく尊いことであるか、この数日間身に沁みている方も多かろう。だからこそ食べられる人は食べ、寝られる人は寝て、遊べる人は遊び、働ける人は働かなくてはならないのではないだろうか。

 原発がとまり、新しい発電所の建設も難しい。現代の血液たる電力が乏しい今、復興は長期戦になるだろう。
 だが幾度となく危機的状況を掻い潜り、復興を成し遂げてきた国である。この災害も、いつか乗り越えてくれると信じている。
 すべての笑える人が笑える、普通の生活のため。さぁ、ゲームでもするか。

2011/03/13 02:18 Category:日記、雑記
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はその時、埼玉にある会社の一階で仕事をしていた。
 下向きで作業をしていたときだった。ふいに平衡感覚が揺さ振られた気がした。目眩がしたかと思ったが、まさかと思い吊り下げられた器具を見ると、規則的にゆれていた。
「地震です!」
 同じ職場の人に声をかけ、ドアを開けて退路を確保し、表の広い場所に出た。
 聞いたこともない音がした。木々が、駐車してある車が、高圧電線が、大地が、大きく揺さ振られ、まるでスポンジの上を歩くように足をとられた。
 すぐさま思った。経験したことのない揺れだ。やばい事になる。
 それもそのはず。その地震は観測史上最大のものだったのだから。

 2011年3月11日14時46分。東北地方を中心に、M8.8の地震が発生。死者不明者は一千人を越え、これを執筆している今現在、その正確な被害状況は杳として掴めていない。
 私のいた場所は震度5弱を観測した。一旦おさまったものの、すぐ大きな余震が起きた。が、幸い社内に怪我人等は出なかった。
 その後どうにか帰宅することが出来、治まる気配のない余震に苛まれながら一夜を明かした。
 しかし、今なお頭痛がするし、余震のたびに気分が悪くなる。電車が動かなくなった程度の首都圏人でこれなのだ。家が崩れたりした方々は、どんな思いでこの夜を過ごしているのか。想像すら及ばない。

 ツイッターやフェイスブック等の通信手段が、過去類を見ないほど活躍している。しかもほとんどエラーに出くわすこともなく。デマや誤報などの副作用も散見するが、その対処法も含めて広まっているのだ。
 しかし、そういった媒体に繋がっていない人こそ心配だ。親類知人が不明のままで、無事の言葉を聞きたくても聞けない人も大勢いる。それを思うと、進んでしまった情報化社会が疎ましい。


  竹藪で蚊帳を吊り寝たと聞く姉川地震の風化せし今  …詠人知らず


 天災を過去の記憶とするには時間がかかるだろう。今まさに戦っている人々がいる中ならなおさらだ。
 ただ日常を取り戻すため、過去の教訓を生かす手ならいくらでもある。ただし、それを風化させないという努力の上でのことだろう。
 そして大きな被害を免れた人々も、余震への警戒を怠ってはならない。今もまた少し揺れた。終息はまだ先のことだろう。

 支えよう、支えられよう。特別ではない、いつもの日々をとり戻すため。

雑感・CATHERINE

2011/03/06 15:17 Category:ソフトレビュー
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※今回の記事は、若本規夫御大の声で脳内再生しながらご覧いただくと、一層楽しんでいただけるかと存じます。

キャサリン

はしばしば、結婚してから失恋するものである。

 これ、誰かの言葉なんですが…。まぁアダムとイブがリンゴを食べてくれちゃった日から、男女の縺れというヤツはフニフニ後を絶たんもんです。
 結婚はおろか彼女もおらん私めが、んな高説ぶった所でなーんの説得力もありゃしませんでしょうが、今日も今日とて一日1900組の新婚さんがいらっしゃーぃと誕生し、その裏で680組の離婚さんがサヨナーラしちゃってるなんて数字を見るだけでも、あぁ男と女って小難しいのねと、知った口の一つも叩きたくなるのが人情ってもんですよえぇ。

 でもってこんな前置きから紹介する今回のゲームは、そんな煤けた男女関係を浮き彫りにする異色ギャルゲー……ではなく、至極純然たるアクションパズルなんでございます。
 しかもこれ、あのメガテンシリーズで名を馳せるアトラスが、初めて手がけるHDタイトルなんでありんすよ。

 ヴィンセント、32歳。こと取り柄も短所もない平凡なサラリーマンである彼には、五年前の同窓会で出会ってから交際の続いている、高校時代の同級生がいる。
 キャサリン、32歳。中堅アパレルメーカーに勤める彼女は、ヴィンセントとの煮え切らない関係にやきもきしながら、常に彼を気にかけている誠に出来た女性。
 結婚に積極的なキャサリンに、まるで外堀が埋め立てられていくような息苦しさを覚え、夜は夜で得体の知れない悪夢に苛まれちゃうヴィンセント。
 そんなとき、彼の目の前にフワリと現れたのですよ。えぇ、まさに天使のような小悪魔が。
 ブロンドヘアに下着のようなファッション。少女のような相貌に挑発的な肢体。そして、恋人と同じ名前…。
 蜂蜜のように甘く絡みつく彼女の仕草と言葉に、ヴィンセントの心はゆ~らりゆらりと揺らいじゃったんですなぁ。
 しかしその日から、ヴィンセントの日常までもがぐにゃりぐにゃりと彎曲し始めるのです。昼は二人のキャサリンとの浮気関係に、そして夜は悪夢に魘される毎日。
 あわれな小羊となったヴィンセントに迫られる二者択一。本気と浮気、安寧と混沌、上昇と下落、キャサリンとキャサリン、そして愛と死…。
 安らかな眠りは剥奪され、最悪の一週間が幕を開けちゃったわけですわ…。

 さてゲームの説明に移りますと、落ち物パズルならぬ登り物パズルとでも申しましょうか。物理法則を都合よく無視して立ってるブロックを登って、遥かてっぺん目指すのが目的。
 当然ただ登るだけじゃあ芸がござんせん。時にはブロックを押しては引いて引いては押して、足場を作ってやらにゃならん場面も多々ございます。でもって矢鱈押しまくってますとコレ、却って登れなくなっちまうなんてことにもなるわけで、夢の中だっつーのにオツム使ってやらにゃならんわけですわ。
 もちろんチンタラやられちゃあ夜が明けちまいます。どんどん足元から崩れるブロックや、なぜか行く手を阻む羊たち。さらには斬ったり刺したりがキモチいいブービートラップなどなど、頼んでもいないのにこっちのケツを叩いてくれちゃう要素もてんこ盛りなんですわこれ。
 さらに無事悪夢から逃れても油断は禁物。何者かから投げかけられる質問に答えたり、日中のシーンの中で選んだ選択が、じわりじわりとあなたの「何か」を変えていき……ぉおっと、まーぁこの辺はその目で確かめていただきましょう。

 ともあれ濃密な人間ドラマと、Studio4℃の手がけるアニメーション、さらには一癖も二癖もある豪華声優陣に彩られた、脳みそ捩れる本格アクションパズル。
 命を奪い人生を左右するとんでもねー悪夢から、さてはて我らがヴィンセントは、無事逃れることが出来るのでありましょうか?
 いや、あるいは悪夢なんてものは、いーつまで経っても終わりゃしないもんなのかも知れませんねぇ。

 現世(うつしよ)は夢、夜の夢こそまこと。

 確か、誰かの言葉です…。

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