a-360

ゲーム論説ブログ

スポンサーサイト

--/--/-- --:-- Category:スポンサー広告
TB(-) | CM(-)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

藪の中の楽しみ方

2014/04/20 11:44 Category:アンプラ万歳
TB(0) | CM(-)

の中で男の死体が見つかる。第一発見者は馬も凶器も見ていないのに、馬に乗った被害者を見たと言う者がいる。捕まった盗人は自分が殺したといい、被害者の妻は自分が殺したといい、巫女の口を借りた被害者は自害したという。真相はわからぬまま、物語はふっつりと幕を下ろす。
 芥川龍之介の傑作短編『藪の中』である。
 大きく食い違いながら奇妙な一致を見せる証言。真相がありそうでなさそうな不可思議な物語世界に、迷い込んだことのある読書家も多かろう。
 題を同じくするこのゲームは、まさにそんな証言の食い違いを遊ぶゲームである。

 プレイ人数は3~4人。
 まず各プレイヤーに「この人が犯人ですチップ」(長いので以下告発チップよ呼ぶ)を、同色5枚ずつ配る。この枚数が最終的な勝敗を決する。
 容疑者カードには2~8の数字と、何も書かれていないカードがある。(3人で遊ぶ場合は、容疑者カードの2番を除ける)
 これをシャッフルし、プレイヤーに一枚ずつ配る。余った4枚のうち3枚を伏せて縦に平行に並べ、一枚を横に倒して伏せておく。
 この倒れた1枚が「被害者」であり、並んだ三枚が「容疑者」となる。
 容疑者の中で一番大きい数字が「犯人」であり、これを当てるのが目的。手札になった4枚は、アリバイがあるので容疑者にはならないということ。なお無地のカードは、何があっても犯人にはならない。
 まず各プレイヤーで自分の手札の番号を確認し、伏せて右隣のプレイヤーに渡す。そして左隣のプレイヤーから受け取ったカードを確認する。これで2枚の「アリバイ」を知る事になる。
 最近藪の中に入った事がある人が「第一発見者マーカー」を受け取りゲーム開始。いない場合はジャンケンで最初のプレイヤーを決める。
 まず第一発見者は、三人……もとい。3枚の容疑者のうち、好きな2枚を手にとって、表の数字を確認する。
 この時、他のプレイヤーに見られないようにすることと、取ったカードを必ず元通りの位置に戻すよう注意すること。
 そして容疑者の中で見なかったカードの上に「見なかったマーカー」を置く。
 するとプレイヤーは、計4枚の容疑者の情報を得られる。この情報を元に、3枚のうちどれが犯人かを推理し、犯人と思われるカードの足元に、告発チップの「目」の面を上にして置く。これで手番は終了。
 次の人(左隣のプレイヤー)は、前のプレイヤーが「告発チップ」を置いた容疑者以外の2枚の容疑者を見なければならない。同様に自分だけが見て、きちんと元の位置に戻すことに注意。
 そして犯人と思われる容疑者の足元に、告発チップの目の面を置く。
 これを順番に繰り返し、全員が告発チップを置いたら判定。容疑者カードを表に返し、一番大きい数字に告発チップを置いていた人が勝ちとなる。
 ただし、容疑者の中に「5」がいた場合に限り、どんでん返しが発生する。この時は一番小さい数字が犯人になり、これを当てた人が勝ちとなる。
 勝った人には、告発チップがそのまま払い戻される。間違えた人には、告発チップが裏返され「嘘つきチップ」となって渡される。こうなったチップはもう使えない。
 ただし、同じ犯人ではない容疑者に二人以上の人が告発チップを置いていた場合、その容疑者に最後に告発チップを置いた人が、すべてのチップを押し付けられるのだ。
 そして第一発見者を左隣に移して、ゲーム続行。
>嘘つきチップを5枚持つプレイヤー
>告発チップがなくなる
 二つのうちいずれかに該当するプレイヤーが現れた時点で、その人の負けとなりゲーム終了。嘘つきチップが一番少ない人が勝者となる。
(手元のチップの「少なさ」を競う上級ルールもある)

 やや煩雑なルールに見えるが「最初に確認する容疑者カードを回す方向と、告発チップを置く順番を逆にする」ことと「前の人が告発した容疑者は見られない」こと、そして「間違えた場合は最後に告発した人が全て被る」という3点に注意すれば、そんなに混乱はしないだろう。
 そしてこのゲームは、単なる数当てゲームではなく、ブラフゲームとしての要素も強く持っているのだ。

 例えば、あなたはゲームの初めに「3」と「7」のカードのアリバイを確認したとしよう。7は左隣から受け取ったので、左隣の人間もこれにアリバイがある事は知っている。
 そしてあなたは第一発見者として、真ん中以外の容疑者を見る。左が「4」右が「白」だった。
 このままでいくと、4より小さい数字は2しか残っておらず、犯人が真ん中のである可能性は極めて高い。素直に真ん中の容疑者に告発チップを置くのもありだろう。
 だがここで考える。このまま真ん中の容疑者を告発チップを置くと、次の番である左隣のプレイヤーは、同様に左右の容疑者を見ることになる。3にアリバイがある事を知らなかったとしても、4と白を見れば、同様に真ん中が犯人である可能性が高いことに変わりはない。当然左隣のプレイヤーも、真ん中にチップを置くだろう。
 それでも勿論問題はないのだが、ここで隣のプレイヤーに、わざとミスをさせることはできないだろうか?
 例えばここであなたは、あえて白の容疑者に告発チップを置くをしよう。
 これで左隣のプレイヤーは、白を見ることが出来なくなり、4と(恐らく4より大きいであろう)真ん中の容疑者を見る事になる。その上で、あなたがそこに告発チップを置いたという事実を考えることになる。
 彼は考えるだろう。7にアリバイがある事を知っているあなたが、真ん中にもっと大きい数字があるかもしれない可能性を排しても選んだという事は、8があそこにあるのでは?と。
 となれば当然、彼があなたと同じ場所にチップを置くことだって十分ありえるようになるのだ。
 もちろんここで左隣のプレイヤーが、手札なり真ん中の容疑者の数字に「8」を見つけていたら、この作戦は大きく窮地に立つ。真ん中の容疑者が8だったとしたら、あなたのブラフは通用せず、相手は真ん中に告発チップを置くだろうし、真ん中のカードがどんでん返しの5であったとしても、あなたがそれを見ていない以上、相手は単純にあなたが大きい数字に置いたと考えるからだ。
 ご理解いただけているだろうか?つまりこのゲームには楽しみ方が二つあるのだ。自分が確実に犯人を当てるか、誰かを騙すために嘘の告発をするか、である。

 カウンティング、ブラフ、推理、ギャンブル。シンプルな設計に様々な楽しみを凝縮した、傑作短編ゲーム。頭のいい人ほど嵌りやすいと思うので、腕に覚えのある学生諸君は是非一度お試しを。

<深読み重要度:★★★★>
<初心者歓迎度:★★>
<深読みしすぎてヤブヘビになる度:★★★★★>
スポンサーサイト

テレストレーションの楽しみ方

2014/03/15 15:41 Category:アンプラ万歳
TB(0) | CM(-)

かが言った。人と人が手早く仲良くなるコツは、恥を共有することだ。と。恥なら何でもいい訳ではない。誰も傷つかない、笑える恥でなければならない。
 そういう意味で、このゲームは極めてよく出来ている。僅かな時間で完璧な絵を描ける人間など、なかなかいるものではないからだ。

 プレイ人数は4~8人。
 ゲームのセット内容は、スケッチブック8冊、ペン8本、ダイスと砂時計が1つずつ、そして肝とも言えるお題カードがどっさり。
 まず全員に1冊ずつスケッチブックとペンを配る。そしてお題カードを各自に1枚ずつ引いてもらう。
 まず1ページ目の名前欄に、プレイヤー自身の名前を各自記入する。
 お題カードには黄色面と青面があり、ダイスの目とそれに応じたフレーズが書かれている。
※全員でお題になる面を青にするか黄色にするか決めるといい。今回は青面を例にして進める。
 代表者がダイスを振り、自分の持つお題カードの青面にある、出た数字に応じたフレーズを、1ページ目の解答欄にそのまま書き写す。書けたらカードの黄色面を上にして伏せる。以後このカードは使わない。
 それが終わったらいよいよ本番。ページをめくり2ページ目に、先ほど出たフレーズを絵で描くのだ。制限時間は付属の砂時計が落ちるまで。
 当然ながら文字は書かないこと。矢印や記号まではOK。
 砂時計が落ちたら強制終了。ページをめくり3ページ目を表にして右隣の人に渡す。各プレイヤーが左隣の人のスケッチブックを受け取ることになる。
 次に受け取ったスケッチブックの1ページ手前、この場合2ページ目の絵をこっそり覗き見る。そしてそれが何の絵であるのかを、3ページ目に言葉にして書く。ここに特に制限時間はない。
 書けたらまたページをめくり、4ページ目を上にして右隣へ回す。左隣から受け取ったスケッチブックの3ページ目を覗くと、言葉が書いてある。それを砂時計が落ちるまでに精一杯絵で表現する。
 これを繰り返し、スケッチブックの最後のページまで書けたら終了。
 本来はここで、スタートから何人目まで最初の言葉が正確に伝わったかを競い合うのだが、誤解を恐れず言わせていただけるなら、このルールは蛇足だ。なぜならこの後の答えあわせが、それだけで盛り上がるのだ。
 盛り上げるコツとしては、自分のお題が最後まで繋がっているという自信があるなら1ページ目から、いやこれは無理だろうと思ったら最後のページから開いていくこと。もちろん1人ずつ晒し者にするように開くことも忘れずに。

 このゲームの慧眼たる所は、やはりお題カードを用意した事だろう。
 もし最初のお題を決めるとき、自分で自由に決められたら、まず書くのが簡単そうなお題を決めるだろう。それでは盛り上がらないので、お題カードが頑張ることになる。
 とにかくお題に書いてある内容が、辞書から適当に拾ってきただろ!っていうくらいにバラバラでデタラメなのだ。
 このゲームはプレイヤーのみならず、周りの人も一緒に楽しめる稀有なゲームである。絵心のない芸能人の絵を見て大笑いするように、出された結果に大勢で一喜一憂する空気は、昨今なかなか醸成出来ないと思う。
 恥を共有し、恥を笑い、腹が捩れるまで笑えるピクチャー伝言ゲームである。

 あ、最後に一つご注意を。
 実証したことがない予測に過ぎないので、確たる事は言えないのだが、恐らく美大生の合コンでこのゲームをすることは、控えたほうが良かろう。(やった人がいたら是非是非お知らせ下さい)

<お気軽度・★★★★>
<想像力使用度・★★★★★>
<絵が上手いやつほどヒーローになれる度・★★>

キャット&チョコレートの楽しみ方

2014/02/02 17:29 Category:アンプラ万歳
TB(0) | CM(-)

cc0.jpg
回から新シリーズとして、毎週金曜の夜行われている『代々木ゲームルーム』で出会った、アンプラグドゲームについて書いていこうと思う。まだこのイベントに参加したことがない人や、イベントで使えるゲームを探している方への参考になれば幸いである。

 私に限ったことではないと思うが、子供の頃、家にある掃除機のプラスチックノズルは、大体剣にして振り回していたと思う。多くのご家庭では宮本武蔵よろしく、二刀流の剣士もいただろう。
 他にも、穴あけパンチが指人間のジャンプ台になったり、洗濯ばさみが魚や恐竜の頭になったり、ワインの栓抜きを竹とんぼのように飛ばそうとしたりしなかっただろうか?
 子供の想像力に驚かされると同時に、大人になって忘れてしまった思考の余白を嘆いたりもする。このゲームは、その余白を全力で取り戻すことを求められるだろう。

 プレイ人数は2人~6人(理想は4人か6人)。
 カードは大きく分けて、アイテム・アクシデント・派閥の3タイプに分かれる。
CC1.jpg

 まずアクシデントカードの中から、ENDと書かれたカードを除いてシャッフルしておく。
 そしてアイテムカードをシャッフルして、3枚ずつ各プレイヤーに配る。
 次に、派閥カードを1枚ずつ伏せて配る。派閥カードの絵柄は二種類あるので、5人の場合は2:3、3人の場合は1:2になるように配る。
 残ったアイテムカードとアクシデントカードを伏せて別々の山にする。
※以下わかりやすいように、アイテムカードの山をI。アクシデントカードの山をAと呼ぶ。
 そして山Aの任意の位置(山の下のほうが理想)にエンドカードを伏せで差し込む。
CC2.jpg

 じゃんけんなどで最初のプレイヤーを決める。
 プレイヤーは、山Aの一番上のカードを取って表にし、隣に置く。するとそこにアクシデントの内容と、山Aの一番上になったカードの、裏面に書かれた数字が見えることになる。
 プレイヤーは引いたアクシデントを、手札の3枚のうち、山Aの一番上に書いてある数字の枚数分のカードを「必ず使い切って」そのアクシデントを解決するストーリーを披露するのだ。
CC3.jpg

 写真とは異なるが、例えばあなたの手札にアイテム「USBメモリ」「母親」「高級外車」とあり、山Aに出た数字が2枚で、アクシデントの内容が「領収証を貰い忘れた!このままでは自腹だ!」というものだったとしよう。(実際こういうカードがありますから念のため)
 あなたは手札のうち2枚を使って、このアクシデントを乗り越えなければならない。
CC4.jpg

 例えば「高級外車」を売って自腹を補填する。というのもありだが、もう一枚必ず使わないといけないので駄目。
 そうして捻り出したストーリーを、残りの参加者が「せーの」の合図でOKかNGかで判定する。
 うまくアクシデントを解決できたと思ったら(^^)bを出し、これでは解決できてないなと思ったら(==)pを出す。(親指でね。今日はカッコが多くてゴメンネ)
 全員の過半数がOKを出したら、アクシデントカードを受け取れるが、NGが上回ったらもらえない。
 使ったアイテムカードは捨て札となり、その枚数分だけ山Iから補充して、手番を隣へ移す。
CC5.jpg

 これを繰り返していき、エンドカードが出た時点で、プレイヤーが持つアクシデントカードの枚数がスコアとなる。
 が、ここで最初に配った派閥カードが効力を発する。全員一斉に派閥カードをオープンする。各派閥のプレイヤーのスコアの合計点で勝敗を決するのだ。
※3人プレイの場合、2人になった派閥のうち高い得点と、1人の得点で勝敗を決める。5人プレイの場合は、3人の派閥のうち最高点と最低点を足したスコアと、2人派閥の合計点で勝敗を決める。
CC7.jpg
※この場合6-7で副社長派の勝ち。

 このゲームの肝は、やはり「でっちあげ力」にある。無理を通して道理を微塵切りにする勢いで、限られたカードから正解を導き出すしかないのだ。
 そして評価する側は、あまり辛口すぎても甘すぎても、最後の派閥カードで自分のチームに跳ね返ってくるかもしれないので、偏った判断は避けるべきだろう。
 そういう意味で、掃除機を剣にしてワインの栓抜きを飛ばそうとする子供の発想は、このゲームに向いている気がするのだ。
 今回紹介した例題は、このゲームのシリーズ作「ビジネス編」のカードであるが、幽霊屋敷編や学園編なども発売されている。
 そしてこのゲームの意外な楽しみとして、そうした別のバージョンのカードセットをまぜてあぶことができる。もし混ぜたとして「USBメモリ」「母親」「高級外車」で「幽霊の舞踏会を切り抜ける」にはどうすればいいだろうか?

 想像力と勢いで戦う思考型カードゲーム。1500円ほどで買えてしまい、コストパフォーマンスがえらい高いゲームでもある。

<初心者歓迎度・★★★★★>
<お手軽度・★★★★>
<コネのカードがあれば大体解決できるんじゃね?度・★★★★★★★>

プロフィール

ATUSI

Author:ATUSI
ツイッター・@ATUSIBOX
 






原稿依頼やお問い合わせは
[V]←こちらをクリックして
お送りください

無料アクセス解析

>


検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。